サバゲーは実際どれくらい痛いのか、数字で整理した
この記事の要点
- 日本のエアガンは銃刀法により0.989ジュール以下と定められている(18歳未満向けは0.135ジュール以下)。
- 痛みを決めるのは至近距離かどうかと、当たった場所に服があったかどうか。服の上からなら「パチン」という程度という記述がある。
- もっとも痛みが出やすいのは手の指。顔・耳・首も露出しやすく痛みが出やすい部位とされる。
- 服装と装備で痛みの大半は減らせるが、目と歯のリスクだけは装備で必ず守る必要がある。
- 痛みを避けたい場合、弾を飛ばさない赤外線式という選択肢がある。#ピカタグの体験会では回答者13名全員が「怖い・痛い・物騒な印象はなかった」と答えている(2026年7月時点)。
結論:痛みは「至近距離かどうか」でほぼ決まる
同じエアガンで撃たれても、至近距離と離れた位置とでは痛みがまったく違います。さらに、当たった場所に服があったかどうかでも変わります。だから「サバゲーは痛いですか」という質問には、本来「どこで、どんな服装で当たったか次第です」としか答えられません。
私たちは赤外線を使った撃ち合い「#ピカタグ」を運営しています。イベント会場で「これ、痛いんですか?」と聞かれる回数がとても多く、その背景にはBB弾を使う競技の痛みのイメージがあります。であれば、比較される側の数字をきちんと調べておくべきだと考えました。この記事は、公開されている法令と各フィールド・メディアの記述を突き合わせて整理したものです。
日本のエアガンの威力は法律で決まっている
上限は0.989ジュールです。これを超えると「準空気銃」となり、所持そのものが禁止されます。
2006年(平成18年)の銃刀法改正で、人を傷害し得る威力を持つものが準空気銃として規制されました。基準は3.5J/cm²以上20J/cm²未満で、6mmBB弾に換算すると0.989ジュールが上限になります(STGA・日本エアースポーツガン協会、警察庁の事業評価書)。業界では「0.98ジュール規制」と呼ばれます。
東京マルイの公式ページは、この上限を0.98ジュールと表記したうえで、それ以下を「人にほとんど傷害を与えない威力」、準空気銃を「人の生命には危険を及ぼさないが、人を傷害し得る威力」と説明しています。つまり法律は「痛くない」を保証しているのではなく、「傷害に至らない」ラインを引いているということです。
さらに18歳未満向けのエアガンは0.135ジュール以下とされています(STGA)。上限の約7分の1です。
初速に直すと
STGAが公開している式は「運動エネルギー = 弾重量(g) × 弾速(m/s)² ÷ 2000」です。この式に0.989ジュールを当てはめると、弾の重さごとの初速はこうなります。
| 弾の重さ | 0.989ジュール時の初速(計算値) |
|---|---|
| 0.20g | 約99m/s |
| 0.25g | 約89m/s |
| 0.28g | 約84m/s |
| 0.12g(0.135ジュール時) | 約47m/s |
いずれも上の式から計算した値で、実測値ではありません。よく言われる「初速およそ100m/s」は0.20g弾の場合の話で、弾が重くなるほど初速は下がります。エネルギーが同じでも数字の見え方が変わる点は、知っておくと混乱しません。
痛みを大きく変えるのは「至近距離」と「肌の露出」
痛みの程度を決めているのは、距離と、当たった場所に服があるかどうかです。各フィールド・メディアの記述はこの2点で一致しています。いずれも測定データではなく、運営者やプレイヤーの体感の記述です。
| 状況 | 記述されている痛みの程度 | 出典 |
|---|---|---|
| 至近距離で当たったとき | 確実に痛い | 調整さん |
| 至近距離でなければ | 怪我になるほどではない | 調整さん |
| 肌が露出している部分 | 大変なことになる | 調整さん |
| 服の上から当たったとき | 「パチン」という程度 | サバゲーひろば |
| 素肌・至近距離のとき | デコピンから強いデコピンくらい | サバゲーひろば |
| 18歳未満向け(0.135ジュール) | 0距離で素肌に撃たれても大人のデコピンくらい。跡が残らない程度 | BravePoint台場店 |
「輪ゴムで弾かれた程度」というたとえをよく見かけますが、サバゲーひろばはこのたとえに対して、実際は距離と当たった場所で大きく違うと補足しています。ひとことで言い切れるものではない、ということです。
弾の重さも効きます。BE FORESTERは、0.2g弾を使うと被弾の痛みが軽減され、弾の跡も薄く小さくなると書いています。
なお、多くのフィールドには「フリーズ」と呼ばれるルールがあります。至近距離で相手に遭遇したときは撃たずに声をかける決まりで、至近距離の射撃による怪我を防ぐためのものです(調整さん)。痛みの上限は、装備だけでなくルールでも抑えられているということです。
痛みが出やすいのは、手の指
部位による差は距離と同じくらい大きいようです。
サバナビがまとめている被弾部位の比較では、もっとも痛みが強いのは手の指とされています。グローブをしていてもかなり痛む、と書かれています。銃を構えるとき、手はいちばん前に出ていて、しかも障害物から先に出る部位だからです。
続いて挙げられているのが顔・耳・首です。いずれも服で覆われていない部分で、とくに口の周りは痛みが強いとされています。逆に胴体や腕は、服にゆとりがあれば衝撃が分散されて軽く済むという記述が多く見られました。
装備で減らせるもの、減らせないもの
痛みの大半は服装で減らせます。各記事に共通していたのは次の点です。
- 長袖・長ズボンで肌の露出をゼロにする。デニムやキャンバス地など厚手の生地が有効
- 軍手ではなく、指まで覆う厚手のグローブを使う(もっとも痛みが出やすいのが手の指のため)
- イヤーガードで耳、ネックスカーフで首を覆う
- 帽子やヘルメットでおでこを守り、フルフェイス型のゴーグルと合わせて顔面を覆う
一方で、装備の有無が痛みの問題ではなく安全の問題になるものが2つあります。目と歯です。
サバゲーひろばは失明のリスクとゴーグルの重要性を独立した項目として扱い、「歯が折れる」は作り話ではないとも書いています。ハイパー道楽には、試合エリア外の休憩区域で顔面に当たった事故の報告も掲載されています。ここは「慣れれば平気」の対象ではなく、ゴーグルを外さないという運用で守る領域です。
弾の重さ(0.2gと0.25gのどちらが痛いか)については、各サイトで見解が分かれていました。断定できる材料が見つからなかったため、この記事では結論を出しません。
痛みは、避けられないものではなくなった
ここまでは「痛みをどう減らすか」の話でした。もうひとつ、そもそも弾を飛ばさないという選択肢があります。
私たちが運営している#ピカタグは、赤外線のブラスターで光を当て合う競技です。テレビのリモコンと同じ赤外線を飛ばしているだけなので、物理的に何も飛びません。当たっても痛みはなく、防具も必要ありません。
2026年7月に開催した体験会には20名が参加し、そのうちアンケートに回答した13名(いずれも20歳以上)の全員が「怖い・痛い・物騒といった印象はなかった」と答えています。1試合は約3分で、勝敗を分けるのは体格や運動神経より、どこから撃つか・いつ動くか・誰と連携するかという判断です。
痛みがないことは、単に「我慢しなくていい」だけではありません。当たる怖さで動きが縮こまらないので、はじめての人でも最初の1試合から前に出られます。
どちらを選ぶかは、何を求めるかで決まる
BB弾を使う競技には、命中の手応えや装備を含めた文化としての面白さがあり、それは赤外線では再現できないものです。この記事は、どちらが優れているという話ではありません。
ただ、「やってみたいけれど痛いのが不安で踏み出せない」という理由で止まっているなら、痛みのない選択肢が実際にあります。痛みを避けたい人向けの選択肢の比較は痛くない撃ち合いを探している人へに、お子さんの参加を検討している保護者の方向けの整理は子どもに撃ち合いの遊びをさせて大丈夫かにまとめています。
#ピカタグの遊び方そのものは体験レポートで紹介しています。次の開催情報は記事下のLINEからご確認いただけます。
※ 法令の数値は2026年8月時点のものです。他のフィールドやメディアの記述は各出典の公開情報を引用したもので、当社が測定したものではありません。痛みの感じ方には個人差があります。